近代日本のクリスチャン経営者たち
近代日本のクリスチャン経営者たち
(12220)
いのちのことば社・フォレストブックス
近代化の始まった明治時代に、キリスト教伝道も再開された。クリスチャンの中には、起業家も多く生まれ、信仰に根差した経済活動を行い、得られた収益を社会のために還元する例も見られた。本書では、20 人以上のクリスチャン経営者の足跡をコンパクトにまとめて紹介。未知の分野を果敢に切り開いた姿は、閉塞してしまった現代に生きる人々に、新たなスタートへの示唆を与えてくれるはずだ。
近代日本の夜明けに、キリスト教の伝道も再開。ここでは、戦前期のクリスチャン経営者を、時代を追って見て行きます。
神は近代の日本の経営という分野でも、実に多彩で魅力的なクリスチャンたちを生み出し、育てられたと感嘆せずにはおれません。
(本文より)
目 次 はじめに 1 岸田吟香、「善」の先駆者 2 津田仙、聖日厳守の農業改革者 3 クリスチャンの「田舎紳士」たち 群馬と岡山を中心に 4 上州のピューリタン湯浅治郎 5 「津軽の産業王」長谷川誠三の敬虔 6 北海道開拓とキリスト教 鈴木清、沢茂吉、志方之善、宇都宮仙太郎、黒沢酉蔵ほか 7 ノリタケの森村市左衛門、晩年の明確な回心と信仰 8 「天を仰いで人を恐れず」三井の女傑・広岡浅子の大志 9 「そろばんを抱いたクリスチャン」ライオンの小林富次郎 10 社内伝道に川合信水を招いたグンゼの波多野鶴吉 11 森永製菓の森永太一郎『キヤラメル王の体験談』は懺悔録 12 中村屋の相馬愛蔵と黒光のキリスト教ヒューマニズム 13 カネボウから政治へ、武藤山治の臨終の洗礼 14 財産を活かす達人、クラボウの大原孫三郎 15 信仰と事業は一つ、白洋舎の五十嵐健治 16 ユニークな経済人伝道者 本間俊平、森本慶三、ヴォーリズ、内山完造 17 渋沢栄一、キリスト教社会事業と国際交流のサポーター おわりに 戦後の経済人・現代のクリスチャンビジネスパーソン「覚書」
著者・訳者など:山口陽一
ページ数:92頁
判型:B6判
ISBN:978-4-264-04407-9
山口陽一(やまぐち・よういち)
1958年生まれ、東京基督教大学教授・学長(日本キリスト教史、実践神学)、日本同盟基督教団正教師・理事。東京と群馬で牧師を経て2004年から東京基督神学校校長、東京基督教大学大学院委員長を歴任し2018年から現職。編著に『日本開国とプロテスタント宣教150年』(いのちのことば社)、『復刻日本基督一致教会信仰ノ箇条』・『日本キリスト教歴史人名事典』(教文館)など多数。