ナチス第三帝国へのキリスト教的抵抗 カトリックとプロテスタント
ナチス第三帝国へのキリスト教的抵抗 カトリックとプロテスタント
(29435)
いのちのことば社
ヒトラー政権下でプロテスタントだけでなく
カトリック教会も大きな苦難を経験していた――
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両教会の挫折と抵抗を語った著者による講演と、ドイツ教会闘争史を概観する編訳者による論文を収載する。 現代日本の教会とキリスト者が耳を傾けるべき貴重な提言。
【著者プロフィール】ハンス・マイアー(Hans Maier)
1931年、フライブルクに生まれる。ミュンヘン大学政治学教授(ショル兄妹政治学研究所)、バイエルン州の文教大臣、ミュンヘン大学キリスト教世界観・宗教文化論教授等を歴任。
著書『西暦はどのようにして生まれたのか』(野村美紀子訳、教文館)、『基本的人権論』(森田明編訳、信山社)、「フランス革命とカトリック教徒」(桜井健吾訳、南山大学社会倫理研究所編『社会と倫理』第6号)
【編訳者プロフィール】河島幸夫(かわしま さちお)
1942年、兵庫県小野市に生まれる。東北大学法学部、神戸大学大学院、ハイデルベルク大学に学ぶ。
博士(法学・東北大学)。西南学院大学名誉教授(政治学)。
著書『戦争と教会』(いのちのことば社)、『戦争・ナチズム・教会』(新教出版社)、『政治と信仰の間で―ドイツ近現代史とキリスト教』(創言社)、『ナチスと教会』(創文社)、『ドイツ現代史とキリスト教―ナチズムから冷戦体制へ』(新教出版社)、『賀川豊彦の生涯と思想』『賀川豊彦と太平洋戦争』(中川書店)
【目次】 まえがき〈河島幸夫〉 3 ナチス第三帝国へのキリスト教的抵抗〈ハンス・マイアー〉 はじめに 7 1 キリスト教の両教会、ナチス第三帝国および抵抗 9 ナチズムへの対応形態 9 ドイツ・プロテスタンテイズムと政治―歴史的背景 10 ドイツ・カトリシズムと政治―歴史的背景 11 プロテスタントの教会闘争 12 カトリック教会の教会闘争 14 両キリスト教会の抵抗における問題点 15 2 個々のキリスト者の抵抗 19 受動的・消極的抵抗から能動的・積極的抵抗へ 19 クライザウ団 21 陰謀グループの中のキリスト者―ディートリヒ・ボンヘッファー 24 3 キリスト教的抵抗―動機と根拠 28 原注 37 ドイツ教会闘争史〈河島幸夫〉 ナチス・ドイツにおける両キリスト教会の順応と抵抗 ―カトリックとプロテスタント 1 カトリックの教会闘争 43 神聖ローマ帝国 43 フランス革命からドイツ統一へ 文化闘争 43 第一次世界大戦からヴァイマル共和国へ 中央党とバイエルン人民党 44 ヴァイマル共和国とカトリック教会 45 ナチスの政権掌握とカトリック教会 46 政教条約―ヒトラーとローマ教皇 47 回勅「ミット・ブレネンダー・ゾルゲ」(燃える憂慮に満たされて) 49 ユダヤ人迫害の激化と教会の対応 51 第二次世界大戦とカトリック教会 51 ナチス優生政策への抵抗 52 教会はユダヤ人を救援したか 53 敗戦・罪責告白の歩み 54 2 プロテスタントの教会闘争 55 宗教改革とプロテスタントの誕生 55 フランス革命からドイツ統一へ 《神聖福音帝国》 56 第一次世界大戦の敗北とヴァイマル共和国のプロテスタント教会 57 ナチスの政権掌握 ドイツ的キリスト者の登場 59 告白教会とバルメン宣言 60 告白教会内部の二潮流 62 弾圧の激化とナチスの教会政策 63 告白教会のナチス批判 平和祈祷礼拝の計画 63 第二次世界大戦と教会の対応 64 ナチス安楽死作戦への抵抗 66 ユダヤ人迫害への対応 ヒトラー暗殺計画 教会の殉教者たち 67 シュトットガルト罪責宣言と戦後の歩み 68 主要参考文献・資料 71 あとがき〈河島幸夫〉 73
著者・訳者など:ハンス・マイアー/河島幸夫
ISBN:978-4-264-04491-8